アメリカの高校の仕組みとは?

アメリカの高校

公立学校と私立学校の違いについて

 「アメリカ教育基礎知識」のページで、アメリカには公立、私立学校の他にホーム・スクールやチャーター・スクールがあるという説明をしましたが、留学生の皆さんが主に関係してくるのは、何といっても公立学校、私立学校でしょう。

 公立学校(パブリック・スクール)と私立学校(プライベート・スクール)の最も大きな違いは学費と教育の質だと言われます。アメリカでは約85%の生徒が学費の安さから公立学校を選ぶという統計が出ていますが、教育内容や、より質の高いカリキュラム、少人数制指導を求める生徒は私立学校に通います。私立学校であれば学区に関係なく自由に選ぶことができます。

 日本と異なり、アメリカでは高校受験がありません。公立校の場合は居住地域の学区内の高校に進学します。しかし、通学さえしていれば自動的に卒業できるわけではなく、必須科目を取得し、取得単位数を満たさなければ卒業資格は得られません。

単位制の授業

 アメリカの高校は大学と同様、単位制です。主要教科は習熟度別となっており、学力に合ったクラスを履修することができます。日本とは異なり、卒業に必要な単位をすべて取得すれば、グレード12が終了前に卒業することも可能です。ただし、高校卒業に必要な単位(高校卒業要件)と、大学に進学するために必要な単位(大学出願条件)が異なる場合があるので注意が必要です。

 また、州立や私立の有名大学に進学したい場合は、受講する科目や単位数だけではなく、通常授業よりも難しい課題に対して深く勉強するオナーズ・クラス(Honors classes)や大学授業の基盤をつくるAPクラス (Advanced Placement classes)などの受講と成績も重要視されます。 

アメリカの高校卒業に必要な単位と成績

アメリカの高校は単位制システムです。卒業するには、必須科目を履修した上で、定められた総単位数を取得しなければなりません。
 
総単位数とは?
卒業までに取得しなければならない単位数。1授業時間の授業を1学期(約90回)受講し、必要な成績を修めれば5単位が与えられます。学校や学区によって多少異なりますが、PGAでは卒業に必要な単位は225単位です。
 
必修科目とは?
受講科目に必ず含まれなければいけない科目のことで、単位数も指定されています。通常は、必須科目の他に「自由選択科目」を必要単位数履修することが、卒業条件になります。PGAの必須科目、自由選択科目は、こちらをご覧ください。